大晦日、紅白歌合戦への出場が終わった後、急ぎ足で地下駐車場へと向かい、荷物を抱えながら車に乗り込む直前に年を越した。なぜ、こんなに慌ただしかったかというと、その後もCDTVへの出演があり、TBSへ向かう必要があったからだ。
去年の年越しは地下で荷物を抱えながらという予想外の状況で迎えることになったが、私にはとても華やかで、幸福感に満ちたものだった。
TBSに着くと、所々に寅を見かけて年が明けたのだと他人事のように思っていた。頭の中では紅白で体験した高揚感や、緊張感が渦巻いたまま、それでもなんとか切り替えようと努力しながら初披露の「FiNAL SHiTS」の準備に取り掛かった。
私たちの出演が終わると、バトンタッチされたように、すぐにCreepy Nutsさんの「のびしろ」の歌唱へと移り変わった。結果、私が2022年初めて聞いた他のアーティストさんの曲はCreepy Nutsさんの「のびしろ」となった。曲中の〈のびしろしかないわ〉という歌詞は、壁にぶち当たって、また壁が見えてきて、どこか背伸びをしたり、強がっている自分にぴったりだと思った。大人になるほど、経験を積むほど、失敗は怖くなり、それと同時に挑戦もしづらくなるように思う。だけど仮に失敗してしまっても、そのあとに「失敗するってことは、私、のびしろしかないじゃん!」と方向転換して、挑戦した自分をとりあえず褒めてあげられたら、なんでも乗り越えていけそうな気すらする。
活動を始めた頃は、できないことがあっても、もっと頑張ればできるはず、のびしろしかない、と自然に自分に言い聞かせることができたが、今はどうだろう? 解散発表をしたこともあり、自分に限度を設けやすくなってはいないだろうか。ある程度規律があるから自由になれるように、ある程度期限が決められているからこそ、今年はこれまで以上にもっともっと自由に際限なく活動できるのではないか。今まで私たちのライブに来たことがなかった人も、解散発表をきっかけにライブに行こうと奮起してくれる人もいるだろう。私たちに関わる全てののびしろがどんどん埋まっていくような気持ちでいられたらいいと思った。
よし、2022年の目標は「のびしろ」はどうでしょう?
p.s. 今年に入って始めたインスタグラムも、のびしろを存分に発揮していきたいものです。
https://www.instagram.com/comp.anythinq_/